子どもが部活や習い事をやめたいといったら読むおすすめ本

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子どもが部活や習い事をやめたいといったら読む本を紹介します。

息子は生粋の野球っ子

息子は小学校1年時から
地域の少年野球クラブに所属していた。

親の私がいうのもナンだけど、
息子には野球のセンスがあった。

あった・・・

そう。
「あった」と過去形なのは、
自律神経を崩して、
登校できなくなったのがきっかけになって、
息子は大好きだった野球をやめてしまったから。

不登校と息子の野球

登校できなくなって、
野球どころではなくなったというのが
本当の所だけど、
それでも、治ったら野球をやろうと
本人もそう思っていたはずだし、
私自身、それを当然のことと思っていた。

野球チームとは別にスクールにも通っていた。
いつでもスクールに戻れるように、月謝10,000円も払い続けた。

少年野球チームでは、ピッチャーで4番。
主力として活動させてもらっていた。

こんなに登校できない期間が
長期化するとは思っていなかった私は
よくなったら息子が即座にチームに戻れるように
と、息子が参加していないチームの当番にも行った。
息子がいないグラウンドに行くと、
元気にプレーするチームメイトを目の当たりにするわけで、
そういう意味で、かなりきつかったけど、
とにかく、息子の帰る場所を確保したくて
暑い日も寒い日もお当番さんをしにグラウンドに行った。

結局、息子は少年野球チームに戻る日が来ないまま、卒団した。

進学した中学の野球部に入部はしたものの、
当初、体調が安定せず、登校することで手いっぱい。

なかなか部活にも参加できなかった。

参加できた時には、やめときゃいいのに、
バッティングピッチャーをやったりしたそうだ。

「そういうのは、元気な人に任せよう」と
心の中で思ったが、口には出せなかった。

頑張る息子を否定するようで、言えなかった。

まだ登校も安定していない中、
それに加えて、
中学には定期テストがある。
それに部活。

こうして文字にすると
とんでもない大変なことをやっていた息子。

・・・ではあるのだけど、
自分自身がその状態になったわけではないこと、
他のみんなは普通にやってのけていることを見ると、どうしても息子の大変さを理解できない夫と私。

僕、野球やめたい

部活をやめたいと言い出した息子に
すぐに
OKを出せなかった。

えーー!何言ってるのー?
やめるなんて、そんなそんな。
もうちょっと頑張ろうよ。
もうちょっと我慢したら?
もうちょっとしたら先輩いなくなるし。
だましだましやったら、
すぐに引退の時がくるからさ。

こんな言葉を投げかけた覚えがある。

とにかく、野球をやめたい息子と
なんとか、野球を続けて欲しい夫と私。

このことを同じ時期に不登校の子どもを持つ友人涼子に話したら、

なんで野球を辞めちゃいけないの?
(ぽかん)

え。なんでって。
せっかくがんばってきたし。
それにそんなに簡単にやめていいものなのかな。
最後までがんばるってのがいいじゃない。
今やめるのなんて、もったいない。
辞めて後悔して欲しくないからさ。
あのね。そんなに簡単にっていうけど、
簡単なことはないよね。
親がこうして反対することも当然知ってて、やめたいっていってるんだから、簡単に言ってることじゃないと思うよ。
それに最後までがんばるって、そんなにいいことかな?
やりたくないものでも最後までがんばらないといけない?
やりたくないことをやって、本当にやりたいことができなかったら、
その方がもったいなくない?
その後悔があるって可能性を考えたことある?

おーーーー。
正論過ぎて、ぐうの音も出ず。

極めつけは、後日、涼子からこの本が送られてきた。

【日本人は「やめる練習」が足りていない】

野本響子

即行読了。

「やめる経験も大事。やめて後悔する経験も大事」
「自分で決める。自分で決めたことに責任をもつ」
「トライ&エラー。間違ったチョイスをしたっていい。何度でもやり直せばいい。」

もうね。目から鱗が落ちるとはこのこと。

野球やめたって死ぬわけじゃなし

野球だけがすべてじゃない。

息子には可能性しか残っていない。

こういう風に考えらるようになった。

涼子・・・あんたすごいよ。

その後、息子は野球をやめた。

やめたからって、息子が別人格になったりはしない。
緊張したマウンドでの気持ちや仲間と勝ち取った勝利の気持ち、
チャンスでヒットを打てなかったあのやるせない気持ちが消えるわけでもない。

今まで培った野球の技術が消え去るわけでもない。

いつかまた、野球をやりたくなったら、
やったらいい。

他のことをしたくなったら
やったらいいい。

元気に登校すること、それだけでいいじゃない

今はただただ、
元気に登校する。

それを第一優先に考えて、
やりたくないことはしなくていい。

何をやって、何をやらないか
本人が決めたらいい。

息子のユニフォーム姿をもう見られないのは、
少し、いや、かなり寂しいけど、
彼の小学校時代、共に過ごしたグラウンドでの思い出があるじゃないか。

その思い出をそっと胸にしまって、
みんなで前を向いて進んでいこう。

だって
子ども達には可能性しかないのだから。

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